文壇バーで重松清、都築響一、中原昌也らはどのように飲み、何を語るのか? 坪内祐三氏が原作の映画『酒中日記』が映画化

『酒中日記』のワンシーンより。左から南伸坊、中野翠、坪内祐三。
『酒中日記』のワンシーンより。左から南伸坊、中野翠、坪内祐三。

 

人はどのように酒を飲み、友と何を語るのか―。

 

そんなテーマで制作されたのが、映画『酒中日記』だ。主演を務めるのは評論家・エッセイストの坪内祐三氏。原作となっているのは、坪内氏が2007年から「小説現代」で連載している同名エッセイ。

 

「本当に良く飲むなぁ……」「体は大丈夫なのか?」と心配になってしまうほどの飲みっぷりや、出版・文壇仲間との交友録が面白おかしく描かれており、『酒中日記』『続・酒中日記』(いずれも講談社)として書籍化もされている。

 

 

 

映画版は、坪内氏が行きつけの酒場を飲み歩く姿を追った、ドラマともドキュメンタリーともつかない内容になっている。舞台となるのは新宿の文壇バー「猫目」「風紋」、銀座の文壇バー「ザボン」、新宿ゴールデン街の「しん亭」など、多くの出版・文壇関連の方たちが通う酒場。

 

登場するのも、直木賞作家の重松清をはじめ、都築響一、亀和田武、杉作J太郎、中原昌也、康芳夫、南伸坊、中野翠など錚々たる顔ぶれだ。それぞれがキャラクターを発揮しながら、坪内氏とときにはアカデミックな、ときにはディープな、ときにはグダグダな酔っ払いトークを展開する。

 

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「人はどのように酒を飲み、友と何を語るのか?」を描き切った本作。同時に「文壇バーってどんな場所なの?」「どんな人が来るの?」「どんな話をしてるの?」という、文壇バー初心者も好奇心が満たされる作品でもある。

 

メガホンを取ったのは『俗物図鑑』で知られ、坪内氏とも親交の深い内藤誠監督。

 

撮影の裏話として、進行についての行き違いから、坪内氏が「もう降りる!」と激怒したことや、重松清氏が「今度は俺が主役で豪華版の酒中日記を作るぞ!」とノリノリだったこと。撮影予定ではない日に中原昌也氏がやって来たが、「ここで返してしまうと次の日に来る保証はない!」と案じて、急きょシーンを変えて撮影したことなど、個性派の出演者たちならではのエピソードを明かしている。

 

また、『酒中日記』に込めた思いとして「東京オリンピックに向けて、(変わってしまう前に)東京の風景や人間関係を残しておきたかった。今の時代でもこういう世界があるんだなぁ、と」としみじみコメントしている(文・コエヌマカズユキ)。

 

『酒中日記』は2015年3月21日(土)からテアトル新宿ほか全国順次公開

 

<映画『酒中日記』公式サイト>

http://www.magichour.co.jp/sake/