作家兼登山家、深田久弥と『日本百名山』の魅力

初心者の方にイチオシの百名山「雲取山」

百名山、百個もあればどれから登ればいいか分らない……もしここまで読んで頂いて、登山と百名山に興味を持った方がいれば、こんな疑問を抱くかもしれない。そこで、初心者の方にオススメの百名山を紹介してみたいと思う。それは東京都内最高峰の雲取山だ。

 

頂上からの景色。夜になると都心の夜景もきれいだ。

 

標高は2017m。きつい登りもほとんどなく、ハイキングの延長で楽しめる。都内からのアクセスも抜群、頂上付近に山小屋があるので一泊するのがおすすめ。

 

「煤煙とコンクリートの壁とネオンサインのみがいたずらにふえて行く東京都に、原生林に覆われた雲取山のあることは誇っていい」と深田も記した雲取山。大都会の喧騒が嘘のように静かで美しい自然を満喫してはいかがだろうか。

雲取山登山お勧めルート


百名山以外にも楽しい山はたくさんあるんです…

ここまでは深田が選んだ『日本百名山』に沿って山を紹介してきた。百名山には、上に挙げたような素晴らしい山がたくさんある。だが、日本には名前が付いている山の数だけでも15000以上ある。

 

ここから100だけ選ぶというのもなんとも酷な話である。選ばれていない山の中には大きな魅力を持った山がたくさんあるのだ。そこでここでは百名山には選ばれなかったものの、記者が大好きな山を一つ紹介させて頂く。

 

その山の名は、乾徳山。乾徳山は山梨県北部に位置する標高2031mの山。登山口最寄りの塩山駅は新宿から電車で二時間、塩山駅からは登山口までバスで一時間強と立地もちょうど良い。標高もそこまで高くなく、日帰りで十分帰ってこれる。

 

肝心の登山はバリエーション豊かで、いろんな景色や岩場が楽しめる。記者は去年2回登ってきたので、いくつか写真を紹介します。

 

鹿がいる森林や、高原からの富士山。

 

スリリングな鎖場が乾徳山の最大の特徴。怖ければ迂回路もあるので大丈夫。

 

『日本百名山』を読もう!山に登ろう!

日本は海に囲まれているため、島国というイメージが先行し、山国という印象は持ちづらいかもしれない。だが、日本の山地面積はなんと73%。山を知れば日本はもっと面白いはずだ。そして山を知るには『日本百名山』は欠かせない。

 

登ってから読み、登山の思い出に浸るもよし。読んで、未知なる山に思いを馳せてから登りに行くもよし。そして読みながら登るもよし。テントや山小屋でする読書はなかなか粋なものだ。みなさんもぜひ一度百名山に登ってみて、『日本百名山』を読んでみてはいかがでしょうか。(文・三島穂高)