全国の書店員が、その一年で最も「面白い」「お客様に勧めたい!」と思った本を選ぶ「本屋大賞」。その2015年度のノミネート作品が発表された。
作品を紹介する前に、本屋大賞について簡単におさらいしておこう。
創設は2003年。本の売上げが落ちている中、「書店の店頭に活気を取り戻したい」という有志の書店員たちの呼びかけから始まった。第一回の受賞作『博士の愛した数式』(新潮社/小川洋子)、第二回の『夜のピクニック』(新潮社/恩田陸)は、共に受賞後にベストセラーとなり、本屋大賞の知名度は瞬く間に全国区へ。
記憶に新しい「2014年本屋大賞」でも、受賞した『村上海賊の娘』(新潮社/和田竜)が年間ベストセラーにランキング入りするなど、本の売れ行きに大きな影響を与えており、いまや出版業界における一大イベントとなっている。
「本屋大賞2015」では、第152回直木賞を受賞した『サラバ!』(西加奈子/小学館)や、人気作家同士の共著で話題となった『キャプテンサンダーボルト』(阿部和重・伊坂幸太郎/文藝春秋)などがノミネートされている。
今年投票に参加したのは、461書店・580人の書店員。彼ら彼女らの思いが詰まった本屋大賞、今年はどの作品が受賞するのか? 発表は2015年4月7日に行われる。
目次
「2015年本屋大賞」ノミネート作品一覧
- 『アイネクライネナハトムジーク』(伊坂幸太郎/幻冬舎)
- 『怒り(上下)』(吉田修一/中央公論新社)
- 『億男』(川村元気/マガジンハウス)
- 『キャプテンサンダーボルト』(阿部和重・伊坂幸太郎/文藝春秋)
- 『サラバ!(上下)』(西加奈子/小学館)
- 『鹿の王(上下)』(上橋菜穂子/KADOKAWA 角川書店)
- 『土漠の花』(月村了衛/幻冬舎)
- 『ハケンアニメ!』(辻村深月/マガジンハウス)
- 『本屋さんのダイアナ』(柚木麻子/新潮社)
- 『満願』(米澤穂信、同)
<本屋大賞 公式サイト>