【最終回】月子を甲子園に連れてって 第11回出版甲子園グランプリへの道 そして罰の執行

tsukiko

 

※前回の記事はこちら

 

10月7日、19時。秋風が心地よく頬を撫で、澄み切った空に綺麗な月が浮かぶ夜―。そーたとみもりん、そして私コエヌマは、祖師ヶ谷大蔵駅前にいた。

 

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浮かない顔のそーた、なぜか少しワクワクしているみもりん。そう、この日は二人の罰ゲームが決行されるのだ。出版甲子園の一次審査は無事に通過したそーただったが、二次であえなく脱落してしまったのだ。そのため、敗退した時の罰ゲームに決まった「う○こカレー」を食べるために、「志み津」へ向かうところであった。

 

駅から歩くこと5分弱。目的のお店がなかなか見つからない。

 

コエヌマ「えっと、どこだろう、路地の中にあるはずなんだけど」

そーた「マジ食いたくないっすよ。見つからなければいいのに……」

コエヌマ「往生際が悪いぞ!」

みもりん「あった!」

 

みもりんが指さす先には、茶色い文字で書かれた看板が。

 

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コエヌマ「よし、行こう!」

そーた「嫌だ……」

 

 

入口へ続く階段を下っていくと、壁にこんな張り紙が。

 

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否がおうにも期待と不安が高まっていく。

 

 

そしてドアを開けた瞬間、我々に襲い掛かってきたのは、ドブと生ゴミが入り混じったような凄まじい臭気だった! 「いらっしゃーい」の声に迎えられて、カウンターだけの席に座る。しかしとにかく臭い、臭い、臭い……。

 

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店長の“おぱんぽん”さん。

 

 

ちなみにメニューはこんな感じだ。

 

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店長「決まりましたか?」

そーた「僕、ちっせ……」

コエヌマ「(遮って)彼には“でっけえ”のを、僕と彼女には“ちっせえ”のをお願いします!」

そーた「いや、僕はちっせ……」

コエヌマ「いいから! それでお願いします!」

店長「分かりました!」

そーた「……」

 

こうして編集長権限を利用したパワハラにより、そーたは“でっけえの”を食べることに。ちなみにこれを完食すると、チェキで撮った写真が店内に飾られるらしい。出版甲子園では表彰されなかったが、う○こカレーを食って表彰されるなら、きっとそーたの無念も晴れるというものだろう。

 

備え付けのお茶を飲むみもりん。なんと中身はくそ苦いセンブリ茶! 何がなんでも客にまずいものを食わせようと、怨念すら感じられる徹底ぶりだ。

 

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店長「今日はどうして来たんですか?」

そーた「罰ゲームなんですよ。出版甲子園って知ってます? あれで負けちゃったから」

店長「ああ、じゃあ仕方ないね」

コエヌマ「バンジーとか腹パンとかSMとか色々提示したのに、う○こカレーがいいっていうから、ここに連れてきたんです」

そーた「って、ほかのはガチな罰じゃないですか……」

 

そんなことを話しているうちに、いよいよカレーが運ばれてきた。そーたが頼んだ“でっけえの”がコチラ(※あまりに汚いのでモザイク処理してあります)。写真ではわかりづらいが、普通のカレーショップの大盛りくらい余裕である。

 

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みもりん&コエヌマの“ちっせえの”はこんな感じ。皿がこういう形なのはともかく、縁にまできっちり具を飛ばしてくれている心配りに愛を感じる。

 

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そーた「…い、いただきます」

 

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さすが罰ゲームの当事者、潔く口に運んだのは良いが、次の瞬間!

 

 

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そーた「うぇぇ、まじー!!!!!!! 吐く、吐いちゃうよ!」

 

それを聞いた店長から「不味くするために頑張ってるんだから、当たり前でしょ」ともっともなツッコミ。「出版甲子園で勝てば良かったんだよ!」との正論に、そーたも黙るしかなかった。

 

しかし、あまりに苦しそうな様子を見かねたのか、店長が「これを食べればカレーがすごく食べやすくなりますよ」と勧めてきたのが、ホンオフェ。

 

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韓国料理でエイの刺身を発行させた食品なのだが、実は強烈なアンモニア臭が最大の特徴。世界に二番目に臭いと言われているのだ。カレーが食べやすくなるというのは、毒を以て毒を制す、ということか。

 

一口食べた瞬間、具合が悪くなった様子のそーた。

 

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一方、みもりんは意外と大丈夫なよう。「栃木に“しもつかれ”っていう、ゲ○カレーって呼ばれてる郷土料理があるんです。それみたいです」と言いながら、“ちいせえの”を完食。紙ナプキン代わりのトイレットペーパーで口をふきふき。

 

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コエヌマも難なく完食。一人取り残されたそーたは、「え~、何で食えるの!? おかしいでしょ!」と騒ぎ始める。

 

そーた「もう食いますよ! 行きますよ!」

 

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そう言ってかき込む。かき込む。かき込む。そして何とか完食。

 

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食事前と人相が変わっている。

 

 

この後、“でっけえの”を完食した証に、写真を撮られることに。完食の証であるカードももらってご機嫌だ。

 

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なぜか満面の笑み。
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店長も一緒にパシャリ。

 

 

こうして、罰ゲームは終了したのだった。

 

罰ゲームの終了は、同時に「月子を甲子園へ連れてって」の終わりでもある。今年の6月からスタートしたプロジェクトは、4か月強をもって幕を閉じた。ゲームセットである。本当にお疲れさまでした!

 

結果的に、目標であった決勝進出は叶わなかったが、二人の意思を継いで、来年は別のメンバーが本企画に挑戦してくれるだろう。ぜひ期待していただきたい。(取材・文 コエヌマカズユキ)

 

出版甲子園を終えて

 

<そーた>

今回出版甲子園に参加し、またその経過を連載という形で記事にしていただくことができ、本当に貴重な経験をさせていただきました。正直、案自体は面白いのができたとおもっていたので、企画が通らなくてとても悔しいです。やはり評価される企画は並大抵の準備と情熱がなくてはダメなんだなと痛感しました。

 

来年、また出版甲子園に企画を投稿するかどうかわかりませんが、毎年この月に吠える通信から挑戦者が現れてくれたら面白いと思います。その時、僕たちの苦闘が少しでも参考になれば幸いです。

 

<みもりん>

出版甲子園なんてあるんだ!という驚きと、面白そうという好奇心でのってみた企画。ところが、しっかりと腰を据えて机に向かって考え始めると……。

 

「どうしよー???」と焦りながら絞りだして考えたものの、あっという間に一次で落選してしまいました(それなのに、がんばってたそーたの方が、私よりも罰ゲームがひどいという。笑)日々、妄想を膨らませて物語を考えたりしていますが、〝学生である自分だから表現できて、みんなが読みたくなるもの〟そして、〝自分が書きたいこと〟というのは、突然ひらめくものではありませんでした……

 

とはいえ、自分で出してみた企画は、書いてみたいことではあったし(だから、書くぞ)、コエヌマさんやそーたと話したり、出版甲子園の方にコメントを頂けたのは、本当によい経験でした。ここまで読んでくださった皆様、企画を運営してくださったコエヌマさん、共に戦ったそーた、本当にありがとうございました。来年の挑戦者は、うんこカレーなんぞを食べないですむよう(この日の一週間前から、予行演習としてカレーを毎日食べました。笑)、お祈りしております。