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10月7日、19時。秋風が心地よく頬を撫で、澄み切った空に綺麗な月が浮かぶ夜―。そーたとみもりん、そして私コエヌマは、祖師ヶ谷大蔵駅前にいた。
浮かない顔のそーた、なぜか少しワクワクしているみもりん。そう、この日は二人の罰ゲームが決行されるのだ。出版甲子園の一次審査は無事に通過したそーただったが、二次であえなく脱落してしまったのだ。そのため、敗退した時の罰ゲームに決まった「う○こカレー」を食べるために、「志み津」へ向かうところであった。
駅から歩くこと5分弱。目的のお店がなかなか見つからない。
コエヌマ「えっと、どこだろう、路地の中にあるはずなんだけど」
そーた「マジ食いたくないっすよ。見つからなければいいのに……」
コエヌマ「往生際が悪いぞ!」
みもりん「あった!」
みもりんが指さす先には、茶色い文字で書かれた看板が。
コエヌマ「よし、行こう!」
そーた「嫌だ……」
*
入口へ続く階段を下っていくと、壁にこんな張り紙が。
そしてドアを開けた瞬間、我々に襲い掛かってきたのは、ドブと生ゴミが入り混じったような凄まじい臭気だった! 「いらっしゃーい」の声に迎えられて、カウンターだけの席に座る。しかしとにかく臭い、臭い、臭い……。
ちなみにメニューはこんな感じだ。
店長「決まりましたか?」
そーた「僕、ちっせ……」
コエヌマ「(遮って)彼には“でっけえ”のを、僕と彼女には“ちっせえ”のをお願いします!」
そーた「いや、僕はちっせ……」
コエヌマ「いいから! それでお願いします!」
店長「分かりました!」
そーた「……」
こうして編集長権限を利用したパワハラにより、そーたは“でっけえの”を食べることに。ちなみにこれを完食すると、チェキで撮った写真が店内に飾られるらしい。出版甲子園では表彰されなかったが、う○こカレーを食って表彰されるなら、きっとそーたの無念も晴れるというものだろう。
備え付けのお茶を飲むみもりん。なんと中身はくそ苦いセンブリ茶! 何がなんでも客にまずいものを食わせようと、怨念すら感じられる徹底ぶりだ。
店長「今日はどうして来たんですか?」
そーた「罰ゲームなんですよ。出版甲子園って知ってます? あれで負けちゃったから」
店長「ああ、じゃあ仕方ないね」
コエヌマ「バンジーとか腹パンとかSMとか色々提示したのに、う○こカレーがいいっていうから、ここに連れてきたんです」
そーた「って、ほかのはガチな罰じゃないですか……」