みなさんは本を「ジャケ買い」したことありますか? あるという方、では紙に触って「この紙ステキ! 買おう!」と「紙買い」したことは? さすがにない方が多いのではないでしょうか。
本屋さんへ行くと、最初に目が行きがちなのは表紙やジャケット、つまりデザインですよね。だけど紙にも注目してみると、本によって色、香り、手触りに至るまで全く違うことに気づくはず。デザインと同じで、どれもオンリーワンなのです。紙フェチの筆者は、紙に魅了されて買ってしまうこともあるほど。
今回はそんな筆者が、何冊か本をピックアップし、独断と偏見に基づいて、紙を徹底比較してみました。
比較する点はコチラ。
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それでは早速見てみましょ~!
漫画編
『私たちはどうかしている(講談社)』著:安藤なつみ
- つるつる。きゅっと音は鳴らない
- しっとりとさらさらの間。手に粉が残る感じ
- しっとり。手に粉が残り、凹凸が目視できる程度のざらざら感がある
- 真っ白ではなく暗い白色
- 読書欲をそそる漫画の紙(酸っぱめ)
コメント:紙質から匂いまで王道少女漫画のコミックス。
『女の園の星(祥伝社)』著:和山やま
- ざらざらとつるつるの間。つるつる寄り
- さらっとした台紙のイメージ
- しっとりとさらさらを兼ね備えている。凹凸はなし
- 目に優しく明るい白色
- 読書欲をそそる漫画の紙(懐かしめ)
コメント:凄く高級感のあるコミックス。ちょっといい漫画。学園ものだからか、どこか懐かしい紙の匂いがします。
『なかよし(講談社)』
- つるつる。ひんやりしている。きゅっと音が鳴る
- なし
- ざらざら。かなり粉っぽく、凹凸が分かる
- 4色。白色の部分は少し
- 鼻につんとくる、酸っぱいきゅうり
コメント:言わずと知れた超有名少女漫画雑誌。漫画雑誌を読む人は慣れているかもしれませんが、この匂い、苦手な人もいそう。
『荒ぶる季節の乙女どもよ。(講談社)』原作:岡田麿里、漫画:絵本奈央
- マット。さらさら。赤ちゃんに頬ずりをするときの音がする
- さらさら。噛んだら強く紙だと感じる
- しっとり。手に粉が残り、凹凸が目視できる程度のざらざら感がある
- 真っ白ではなく暗い白色
- マヨネーズ
コメント:『私たちはどうかしている』と似ていて、かなり王道なコミックス。しかし、表紙の手触りと中の紙の匂いはすごく特徴的です。マヨネーズの匂いがする赤ちゃん、めちゃくちゃ可愛いな……。
『才川夫妻の恋愛事情(ぶんか社)』原作:兎山もなか、漫画:鳥丸かなつ
- つるつる。きゅっと音が鳴らない
- メントスの表面のイメージ
- 凹凸が分かるがきめが細かいざらざら
- 真っ白ではなく少し暗い白色
- ほこりっぽいけどなんだかんだ落ち着く自分の家
コメント:家族のお話であるこのコミックスにぴったりの匂い。不思議だ……。
『推しの子(集英社)』原作:赤坂アカ、漫画:横槍メンゴ
- つるつる。きゅっと音が鳴る
- 舌触りの悪いカスタード
- 凹凸分かるがきめは少し粗いざらざら
- 少し黄っぽい白色
- ほこりっぽいけどなんだかんだ落ち着く自分の家
コメント:めちゃくちゃ伏線を張っている少年少女の成長物語なので、紙質まで伏線なのか……?? と思わせるほどところどころ未完成な紙質が印象的。え、まさか本当に伏線じゃないよね?
『超訳マンガ×オチがすごい文豪ミステリー(KADOKAWA)』編:朝霧カフカ、漫画:石川オレオ
- さらさら&ざらざら。照らすと凹凸が見える
- オレオ
- 紙が厚く、ほこりが付くよう
- ワントーン落とした明るい白色
- 読書欲をそそる漫画の紙(少し酸っぱめ)
コメント:ほかと比べて紙が厚いため「文豪ミステリー」の厚みを紙でも感じることができます。ちなみに漫画作者の名前が「オレオ」さんなので裏表紙の紙質をオレオにしたわけではなく、たまたま。