お宝の一冊が見つかる。京都の町屋で営業するフリーペーパー専門店・只本屋に遊びに行こう!

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あなたはフリーペーパーを持ち帰ったことはありますか? 「タダ」という文字に惹かれ持ち帰ったことがある人も、「タダ」という文字に囚われその場でチラ見をしただけの人、様々だと思います。実は京都にフリーペーパーの専門店があるのをご存知ですか?

 

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京都は清水のお膝元にあるフリーペーパー専門店、その名も「只本屋(ただほんや)」。関西で唯一のフリーペーパー専門店である只本屋の運営スタッフは、なんとみんなフリーペーパーの制作者です。毎月最後の土日にだけのオープンするこのお店はいつ訪れても人でいっぱい。いったいどんな魅力が詰まっているのでしょうか。

 

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取り揃えるフリーペーパーの数は約110種。豊富な種類が売りなんです!

 

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店内に並ぶ瀬戸内で発行されたフリーペーパー。

 

只本屋の売りは種類の豊富さです。常時置いているフリーペーパーの数は約110種、そして今まで置いた種類は300以上にもなるほど。関西だけではなく、日本のあらゆるところで発行されているフリーペーパーを取り揃えています。

 

また現在発行されているものだけではなく、今まで発行されたバックナンバーも取り揃えているこのお店。コレクターの人には堪りませんね。

 

 お店の佇まいが魅力的。京都の町家で営業をしているんです!

 

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只本屋は京都の町家で営業をしています。畳が敷かれている店内いっぱいに並べられるフリーペーパーは訪れる人を惹きつけます。

 

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年季の入った箪笥の引き出しを開けると、ここにもフリーペーパーが。自分にとってお宝の一冊を探している感覚になります。

 

自分のお宝を見つけらけれるように。お持ち帰り制限があるんです!

 

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只本屋には一人が8冊までしか持ち帰ることができないという、持ち帰り制限があります。多くの方にフリーペーパーを手に取ってほしい、そして、自分にとってお宝の1冊を選ぶという行為を楽しんでほしい、という運営側の素敵な願いからこの持ち帰り制限は生まれました。

 

このように訪れる人が、お値段以上にフリーペーパーを楽しめる空間の只本屋。一体、どんな思いでスタッフの方は運営なさっているのでしょうか。

 

フリーペーパーは本や雑誌の下じゃない! フリーペーパーに感じる可能性とは

 

今回インタビューをさせていただいたのは、只本屋スタッフの岩城玲さんと斉藤菜々子さんです。

 

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斉藤菜々子さん(左)と岩城玲さん

 

 

—スタッフ全員がフリーペーパー制作者ということですが、只本屋をやられたことでフリーペーパーに対する考えなど変わりましたか?

 

岩城:フリーペーパーを読むのは前から好きだったけれど、自分たちがお手本にしたいと思える種類のものには、正直あまり出会えていませんでした。

 

なので「フリーペーパーをお手本にフリーペーパーを作る」というより、「本や雑誌を見てフリーペーパーを作る」という感じでした。そんな工程だったから、本や雑誌の方がフリーペーパーより上、って感覚がいつもあって。

 

でも只本屋を通じて、フリーペーパーを一つの作品のように作られている方に出会えたことで変わりました。自分の中でのフリーペーパーの価値が上がったんです。本や雑誌よりも面白いって今では思っています。

 

斉藤:自分の作ったものを見てくださった人の反応がリアルに聞けなかったので、他者に影響を与えているという実感がわきませんでした。でも、この取り組みを始めてから、フリーペーパーは値段の壁がない分、自分が興味のある領域じゃなくても手に取ってくれる人がいるってことに気づきました。それからは、誰かに少しでも影響や興味を与えられる可能性をフリーペーパーから感じています。

 

ー実は月に吠える通信WEBでもフリーペーパーを作っているのですが、只本屋さんで置いてもらえますか?

 

斉藤:もちろんですよ!

岩城:私たち、基本フリーペーパー設置をする際には審査とかはしないんです。でもチラシみたいなのは無理で。ページ数がたった1枚のフリーペーパーでも紙にこだわっていたり、写真にこだわっていたりしたら、設置させていただいています。

 

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月に吠える通信を手に記念写真。インタビュー後にお店に置いていただきました!

 

 

フリーペーパーを通してコミュニケーションの生まれる場へ。

 

ー今後の只本屋の夢を教えてください!

 

斉藤:関西のフリーペーパー文化を盛り上げたいという目標があったんですけど、それは達成しつつあります。次の目標のひとつとして、只本屋がサロン的な役割になればと考えています。今は選んで持ち帰るという形ですが、選んだその場で読めるという空間を作りたいんです。

 

フリーペーパーって持って帰ったら読まずに置いちゃうっていう人が多いのですが、読むからこそ価値があるので。サロンを開くことで、お客さんと制作者をつないだり、制作者に触発されてお客さんが制作者になっちゃったり、なんていうきっかけや、フリーペーパーを通じたコミュニケーションが生まれる場にしていきたいなって思います。

 

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岩城:そんな只本屋にするべく私たちはいま、クラウドファンディングに挑戦しています。

お金を集めていますが、それと同時に、畳もほしいです(笑)。いま、店内の畳が汚いので土足オッケーにしちゃってるんです。せっかく敷居があるのに土足っていうのはもったいないので、畳を張り替えて土足を禁止にしたいです。なので寄付金だけじゃなく、畳も募集しています(笑)

 

斉藤:クラウドファンディングの方ではお金を募集していますが、さっきも言ったようにコミュニケーションの場を作りたいので、私たちスタッフだけで作りたくはないんです。支援の形を変えても良いです。例えば実際に只本屋に来ていただいてお店の改装を一緒にやるとか。

 

岩城:ただこっちが提供する場所ではないですしね。フリーペーパーを作っている人の恩恵を受けている場所だから余計に。お客さんとか関係なく、みんなで作っていく場にしていきたいです。

 

斉藤:なので、

 

岩城&斉藤:ご協力、ご支援を宜しくお願いします!!

クラウドファンディングのページはこちら

 

あなたの心をときめかすお宝の一冊を探しに

 

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宝箱につめられたようなフリーペーパー

 

 

誰かの「伝えたい」という思いがぎゅっと詰め込められたフリーペーパーを沢山取り揃えている只本屋に行くと、自分の心がときめいているのを感じます。またフリーペーパー制作者の「伝えたい」と、それを手に取った人の「知りたい」あるいは「読みたい」がマッチした時、お金では測ることのできないお宝の一冊になるのだと思います。

 

フリーペーパーという一種の文学を堪能しに、只本屋に遊びに行きませんか?(取材・文 サカモトアヤコ)

 

店舗情報

只本屋

住所:京都府京都市東山区慈法院庵町594-1

営業日:毎月末の土日

WEBサイト:http://tadahon-ya.com/