【後編】適応障害で元不登校。会社は3ヶ月で退社 人気Webライター山口恵理香さん「書くことは生きること」

ライターは生きている時間をすべて反映させられる仕事

 

――改めて、Webライターというお仕事のやりがいを教えてください。

 

生きている時間をすべて反映させられる仕事って、なかなかないと思うんです。でもライターは、感じたことを言葉に託して表現できる。だから記事のなかには、書き手がどういう風に生きているとか、どういう毎日を過ごしているかとかが絶対含まれているんですよね。やりがいもあるし、生きがいとも直結しているのかなと感じます。

 

 

――山口さんはほとんどオフもなく、仕事をしているとご著書にありましたが、その原動力は何でしょう?

 

一冊目の本を出すことができて、次の目標もあるんですけど、そこにたどり着けるかどうかは、次の5~10年でどれだけ前に進めるか、だと思うんです。そう考えると、一日も休んでいられないというか。何か進めていないと気が済まないんですよね。

 

 

――ものすごくストイックですね……ちなみに次の目標とはどんな?

 

本は2冊目、3冊目と出し続けていきたいです。今はWebライターっていう肩書が大きいので、「本を書く人」としてもブランディングが成立するようになれれば。さらには、私の心が感じたことを、今は言葉で表現しているんですけど、もしかしたら数年後はデザインをしているかもしれない。自分の心がベースとなって、山口恵理香という名前が仕事とイコールになるくらい、いろいろなことをしていきたい思いがあります。

 

 

――ありがとうございました! では最後に、これからライターを目指す方にメッセージをお願いします。

 

Webライターはパソコン一台あればできるので、簡単に始められますが、副業感覚でしてほしくないと感じるときもあります。私は来年、30歳になるんですけど、20代の女子としての幸せとか楽しいことはある程度捨てて、仕事を優先してきたから今があり、本も出せているのかなと感じています。

 

Webライターは片手間でできる、と思われがちですが、れっきとしたお仕事なんです。でも、体力に自信がない人や持病がある人、コミュニケーションが苦手で、在宅で仕事をしたいと思っている人にとっては、自分らしく働けるお仕事のひとつだと私は考えています。

 

取材を終えて

元不登校だった女性が、Webライターという職業に出会って、人生を一発逆転させた。経歴だけ見ると、そんなドラマ風の物語を地で行くようなヒロインに、山口さんを重ねたくなるかもしれない。

 

一つだけ言えるのは、山口さんの人生は脚本家が書いたのではなく、彼女自身が書いたものだということだ。生きる手段としてWebライターになり、ノウハウを積み重ねてきた。その根底にある覚悟や思い、流してきたであろう見えない汗や涙が、山口さんの発する言葉や表情から終始あふれていた。

 

人生は変えられる。運命は切り拓ける。それ以上でも以下でもないメッセージが、余韻のようにいつまでも残っていた。(取材・文 月に吠える通信編集部)