【2/7】『月に吠えらんねえ』清家雪子先生インタビュー 唯一無二の近代詩ワールド舞台裏

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※前回の記事はこちら

 

作品のベースは朔くんの「模索期間」。

 

―それでは、『月に吠えらんねえ』について伺いたいと思います。連載をスタートさせる時に、「こういった作品を創りたい」と提案された時の、編集者の方の反応とか、印象に残っているものがあれば教えてください。

 

ううん……どこまで何を言っていいのか(笑)。言えるのは、「難航しました」ということですね。大変でした。それだけに留めておきます!

 

 

―『月に吠えらんねえ』というタイトルを見た時に、「おおっ、すごいインパクト!」と思ったのですが、このタイトルはどうやって決めたのでしょうか。また、タイトルには今後の展開も関わってくるのでしょうか?

 

タイトルに関しては、もう初めのネームの時点で決まっていました。ただ、その時点では、これでバシッと決まりだ! とは思っていなかったので。他に良い案があれば、と思っていたのですが、結局他に浮かばななくて。「じゃあこれで」、という感じでした。今後の展開と関わるかどうかは……う~ん、どうだろう~?ふふふ(笑)

 

 

―気になります!(笑)

 

でも、既にここまでの時点で、「吠え」られてない、ですからね(笑)。なんというか、『月に吠える』=「朔太郎の詩の完成」というか。私はその「完成に至るまでの過程」が気になっていて。わりと、朔くんというのは、朔太郎さんが自分の詩風を確立させる前の模索期間が一番のベースになっているので、それもあるのかなと思っていますね。

 

 

―実際に1話を掲載された時のファンの方の反響はいかがでしたか?

 

最初のうちは、特に反響というものがそんなに無かったような気がします。じわじわと、ですね。いただくお手紙とかも、じわじわと増えていったという感じで。最初の頃は、本当にわりと孤独に描いていましたね。

 

 

―では、「この辺りから反響が大きくなったな」、というターニングポイントのようなものはありましたか?

 

コミックスが出るまでは本当に読んでいる人は少なかったんじゃないかなあと思います。1巻が出るまでは。もとからアフタヌーンを読んでいた方、というよりは、コミックスを読んでアフタヌーンを読むようになったというパターンを結構お聞きするので。

 

気になる文学関係者の反応は……?

 

―漫画が好きな方だけでなく研究者の方の反響もあると思うのですが、どういった反応が見られましたか?

 

どうだろう……私はあまり、直接は伺っていないんです。間接的に「どこかで紹介していたらしい」とか「ゼミで紹介していたらしい」とか聞くんですけど。それこそ参考文献として読ませていただいた先生が、どこかで作品の話題を出してくれたらしいとか。それをサイン会で聞いたりはしました。

 

ただ、ダイレクトに反応を知る機会というのはあまりなく、自分の知らないところで、ですね。「らしい」という話なので。是非是非、直接お伝えください(笑)。こういう漫画なので、あまりこちらのほうからコンタクトを取るということも出来なくて。わざわざ知らない世界を知らせなくても……という気持ちもあって。

 

 

―確かに、文学関係の方から直々に言われるのであれば安心ですよね。

 

そうなんです、だからみなさん是非、直接言ってきてください(笑)。そういえば、金沢でもある歌人の先生が朔太郎さんのお孫さんに漫画を紹介してくださったとお聞きしました。

 

 

―お孫さん……萩原朔美さんですね! 編集長が謝りにいきました(笑)。(※特集記事:萩原朔太郎さんに謝りたい!)

 

見ました見ました!(笑)

 

 

ー(編集長)大阪にも親族の方がいらっしゃって。コンタクトをとったら「朔太郎の名前が広がるのは嬉しいので、どんどんやってください」とのことでした。

 

そうなんですね。でも中には、そうじゃない方もいらっしゃると思うので……。ご遺族の方、お孫さんがいらっしゃる時代(の詩人がモデル)ですからね。やはりそこは神経を使う部分ですね。(取材・文 ささ山もも子)

 

その3に続く