【3/3】『メンヘラ刑事』本田晴巳さん 次回の「東京編」で『メンヘラ刑事』は完結

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メンヘラ刑事こと梅林寺凛々子

 

※前回の記事はこちら

 

ぶっ飛んだ祖母の影響で刑事ものが好きに

 

―小説の書き方は独学ですか?

 

独学ですが、小説の書き方の本とかめちゃくちゃ読むんですよ。『ミステリーの書き方(日本推理作家協会)』っていう本があって、今をときめく東野圭吾さんとか、石田衣良さんとか、伊坂幸太郎さんたちがミステリーの書き方を教えてくれるんです。めちゃくちゃ貴重で、本当に良かったです。

 

 

あと、マンガの書き方系の本も役に立ちます。『ニコ・ニコルソンのマンガ道場破り』や、『荒木飛呂彦の漫画術』もめっちゃ勉強になりました。マンガ家向けの本ですけど、お話の作り方ということでは同じですから。

 

 

夏目漱石の『こころ』を書き写したこともありました。文章がめっちゃ上手くなるって聞いたので。私、文章能力がないってすごく言われるんですけど、その通りで。だって、15歳から全く勉強してないんですよ。だから今めっちゃ大変ですね。

 

 

―勉強が嫌いだったんですか?

 

好きだったんですけど、親がちょっと変だから。大学行きたいって言ったら、「バカか、そんなお金がかかるところに行かせられるか」って言われて。

 

だから、製菓学校は自分でバイトして、お金貯めて行ったんです。おしぼり工場で、洗濯したばかりのおしぼりを畳んでクルクル巻いて、ベルトコンベアに乗せる仕事とか。和菓子屋さんでどら焼きが流れてきて、上の皮をかぶせていく仕事とか、いろいろなバイトをしましたね。

 

 

―単純作業が多いですね(笑)

 

妄想が大好きなので(笑)。単純な仕事だったら、働きながら妄想できるじゃないですか? 皮をこう乗っけながらね、ははは。

 

 

―妄想が好きということは、昔から物語を作る素養があったのでしょうか?

 

そうですね。私、小学校に上がるまで字が読めなかったんですよ。絵本を読んでも読めないから、絵を見て物語を想像するしかなくて、それがずっとこう来てるのかなと。うちは父がいなくて、祖母に育てられたんですが、字の読み方を教えてくれなかったんです。

 

その代わり、よく一緒に遊んでいましたね。家に野良猫が来るじゃないですか。ちくわや煮干しを「食べたらええやんー」って放って、猫が飛びつくのを一緒に見る。そんな風にして遊んでました、ははは。

 

 

―か、変わったご家庭ですね……

 

人の家の庭にビワとかザクロとかなるじゃないですか。「あんたなら怒られんから取って来て」って言われたりもしました。バッタも食べてましたね。小学生の時に一人で虫取りをして、持って帰って来ると、おばあちゃんが「懐かしいから私食べるわ」って。「あんたも食べてみられー」って、食べてましたよ。貧乏でしたけど、楽しかったです(笑)。

 

おばあちゃんが火曜サスペンス劇場とか、土曜ワイド劇場とか大好きで、一緒に見てたから、その流れで刑事ものが好きになったのもありますね。