【後編】出版後はテレビ出演や講演オファーが続々!?電子出版で本を出すメリットをプロに聞いてみた

「悩みを解決できるか」が著者デビューのヒント

 

ーー電子出版と親和性の高いジャンルや、伊藤さんが注目しているジャンルを教えてください。

 

悩みの多いジャンルがいいですね。ビジネス書は特にチャンスがたくさんあります。悩みを抱えた読者が多いジャンルなので。例えば「あがり症」とか。これは、悩みが深い割に本が少ないんです。ライバルが少ないということですね。逆に、小説は悩み解決のためのジャンルではないので難しいです。

 

 

――電子出版にチャレンジしたくなってきました! ほかにも出版のためのヒントがあれば教えてください。

 

読者が「あなたが書く必要ある?」って思わないかってところもポイントです。例えば、ヒョロヒョロで運動もしていない人が、ベンチプレスの筋トレで人生が変わります! みたいな本を書いても全然売れないと思う(笑)。

 

あと紙の本は、著者の経歴や知名度、SNSのフォロワー数、著書がある人は本の売れ行きなどが基準になることが圧倒的に多いが、電子はそういった点についてはハードル低めです。

 

 

ーーチャンスの幅が広がる気がします。ではここでちょっと骨休めに、伊藤さんの個人的な、最近あった「ごきげん」な出来事を教えてください!

 

ごきげんな出来事!? 小っちゃいことでよければなんですが。昨日、母親と一緒にべーカリーに行って、パンを買ったんです。そこの店員さんが、会計のときに「これつけときます」って、ラスクの詰め合わせと全粒粉のパンもつけてくれて。「なんで!?」って驚いたけど嬉しかったです(笑)。

 

 

ーーそれは、すごいご機嫌な話ですね!!!

 

こんなんでいいんですか!?(笑)

 

 

ーーそれでは最後に、電子書籍を使ったことがない人、出版に興味を持った読者の皆さんに、それぞれメッセージをお願いします!

 

まずは、電子書籍を使ったことがない方たちへ。ぜひ紙で欲しいもの、電子で欲しいものを読み分けしてもらいたいなと思っています。ちょっと話が逸れるんですけど、なぜ僕が、電子書籍をいいなと思って、ライフワークにしようと思ったか、なんですが。

 

僕が業界に入った当時、数百万部のベストセラーになった本が出ていました。たまたまチェーンの古本屋に行く機会があって、ふとワゴンを見ると、棚が全部その本で埋め尽くされていたんです。それを見て、何百万部っていうヒット作でも、古本屋で売れ残って最終的には廃棄されるのかと思うと、そういう本作りはなんだか嫌だなって。

 

紙の本は、何百万人に届けようとして数を刷っても、それが全部売れるわけじゃない。返本率に目を向けると、だいたい40%になることもあるんです。それって半分くらいは出版社に戻ってきて、最終的には廃棄になってしまう、ってことですよね。

 

反して、電子版は基本的にひとり一冊しか購入できない。必要な人に必要な分しか届かない仕組みなんです。だから、この本は電子版でいいんじゃないかとか、この本は紙で欲しいとか、きちんと理由をつけて本を購入し、読書してもらえたらいいな、というのが読者への想いですね!

 

 

ーー使い分けは、読者にとってもメリットになりますね。出版に興味を持った方にも、ぜひメッセージをお願いします。

 

電子出版は、出版社にとってリスクが少ないので、世の中に出した方がいいものであれば、どんどん出していきたいって思っています。なので、自分のコンテンツがいいものなんだよっていう人で出版に興味があれば、ぜひ出版企画書を書いて、持ってきてください!

 

 

ーー積極的に、企画書を持ち込んでもいいってことでしょうか。

 

そうですね。自分はいつでもウエルカムな人間です。これはちょっと宣伝になってしまうんですけど、月に一回「日本一気軽な出版朝活」をしているんです。そこにぜひ参加してもらいたいですね。そのときに面白い企画を持ってきてもらってもいいですし。個人的には書き手をもっと増やしたいので、興味があればぜひ!

※「日本一気軽な出版朝活」は、以下のごきげんビジネス出版のFBページに掲載されますので、毎月チェックしてみてください!

 

ーー企画書、出してみたら?(コエヌマ)

ーーぜひ! 出したいです!(岩本)

 

めちゃくちゃダメ出しするかもしれませんけど(笑)、ぜひぜひ!(伊藤)

 

 

取材後記

伊藤さんは出版業界についてだけでなく、本を作るための資源やかかるお金など、現実的な問題もお話してくれた。返本率が40%近くなることもあり、廃棄になってしまう現状は、出版に携わる人間にとっても、本好きの人間にとっても、決していいとは言えないだろう。

 

電子書籍を使うことで、利用する側も身軽になり生活が豊かになる。出版する側もリスクを恐れず、電子で面白い本をどんどん出していけば、出版業界はもっと活性化し、著者デビューする人も増えていくはずだ。電子出版がもっと広まって欲しいと願う。(取材・文 岩本彩)