【前編】出版後はテレビ出演や講演オファーが続々!?電子出版で本を出すメリットをプロに聞いてみた

読みたい本があれば、紙の本を買っていた。出版と言えば、紙の本のことだと思っていた。これは私自身のことなのだが、同様の人は少なくないのでは? 正直、電子出版には強い関心を抱いたことがなかった。

 

「電子出版にはどんなメリットがあるのですか?」

 

“ビジネスパーソンを元気にする”というコンセプトを掲げ、電子書籍とオンデマンド本(※注文が入るたびに印刷する本)を組み合わせた出版を行なっているごきげんビジネス出版。その編集長である伊藤守男さんに疑問をぶつけてみた。見えてきたのは、電子書籍の想像以上の実用性や、環境にもやさしいオンデマンド本など、電子出版で著者デビューすることで広がる可能性だった。

目次

スマホが使えれば誰でも読める電子書籍

伊藤守男さん プロフィール

電子出版という、ネット書店で購入できる電子版とオンデマンド本を組み合わせた出版方式で、国内唯一の商業出版を実現。 2012年からの7年間で、著者300名、発行数400タイトル、総ダウンロード数40万DL以上の実績を誇る。

電子書籍がきっかけで、35万部突破のベストセラ―作家も誕生させ、電子書籍マーケティングに強い国内屈指の編集者。また出版したい全ての人を応援する「日本一気軽な出版朝活」を毎月主催し、出版業界に関する情報提供や出版企画の発想法などをお伝えしています。

 

ーー電子書籍の初歩的なことからいろいろ教えてください。電子書籍はどこで購入できて、どんな端末で読むことができるのでしょうか。

 

まず販売場所ですが、アマゾンや楽天などのネットストア、書店のオンラインストア、最近ではヨドバシカメラのオンラインショップでも購入可能です。端末は、スマホでもPCでもタブレットでも、「どんなデバイスでも読めるよ!」って思っていただけると良いかと。

 

電子書籍が読める、ビューワーと呼ばれるアプリがいくつかあるんです。代表的なのがアマゾンの「Kindle(キンドル)」、楽天だったら「Kobo(コボ)」ですね。リアル書店でも、三省堂さんだったら「BookLive」、ジュンク堂・丸善さんは「honto」、紀伊国屋さんは「Kinoppy」というサイトで購入ができて、それぞれ専用のアプリをダウンロードすることで読めます。

 

 

ーーなるほど。初めて電子書籍を使う人は、端末は問わないけどアプリがないと読めない、という認識でいいのでしょうか。

 

はい。ただ少しマニアックな話になるんですが、キンドルAndroid用アプリでは買うことも読むこともできるんですけど、iOSは「読む」ことしかできないんです。買う・読むで分けると、実は端末の種類を選んでしまうところがあって。初めて電子書籍を買う人は知っておくといいのかなと。

 

 

――直球な質問なのですが、紙の本と比べたとき、電子書籍を買うメリットはどんなところですか。

 

本をいっぱい読む人、例えば月2~3冊以上読む人には電子書籍がおすすめです。なぜかというと、まず持ち運びやすい点ですね。何冊分にもなると本は重くなる。それを持ち歩かなくていいし、家では本棚を置く必要もないです。

 

基本的に安く買えるという点もメリットです。書籍がセールになることも、電子の場合は圧倒的に多いですね。僕も電子で読める書籍を、定価で買うことはほとんどなくて。安くならないと買わないです(笑)。あと、定額で読めるサービスがあるのも電子書籍の良いところかなと。

 

――定額? それはどのようなサービスなのでしょう。

 

アマゾンには「Kindle Unlimited」という、定額制の読み放題があるんです。月980円払えば、12万冊以上の書籍が読み放題になるサービス。ドコモにもdマガジンというサービスもあって、月額400円で、250誌以上の雑誌が読み放題です。雑誌がですよ!? (笑)

 

 

ーー定額制で、そんなにたくさんの書籍を読めるとは、びっくりです! まだ隠れたメリットがありそうですね。

 

最近、個人的に感じている電子書籍のメリットがあります。本のなかに役立つ図があったとして、それをスマホでスクリーンショットするんです。見たくなったときにすぐ見られる。

 

カメラマンとかスタイリストを手配する、マネジメントの仕事をしている知り合いの女性は、今までは雑誌を買って、「誰が・どの雑誌で・どんなことをした」のかスクラップしていたんですけど、今は必要なところをスクリーンショットして、全部デジタルで残しているみたいです。紙の本だと「面倒くさいな〜」と思っていたことが、電子だと楽にできるのもメリットと言えるかなと。

 

 

ーーその使い方は魅力的ですね! 私もファッション雑誌などで使ってみたいです。

 

あと、電子書籍がついてる部屋っていうのがあるんですよ。アパートとかマンションの家賃に、一定数の本が読める料金が含まれているんです。「月4冊まで無料で読める」とか。そういうのが出てきたりしていますね。

 

ほかには、電子書籍を使って楽天が全国で「移動図書館」をやってるんですよ。車でまわって、行った先の子どもたちが端末で読んだりしています。海外でも「電子図書館」は流行っています。アメリカの公共図書館の90%くらいは電子書籍が導入されているんです。

 

海外に住んでいる日本人が日本の本を読もうとしたときにも、輸送費など余計なコストがかかることなく読める。外国人だけでなく、海外在住の日本人にとっても電子書籍はメリットがあるのかなと。

 

 

ーー電子書籍に無限の可能性を感じてきました。海外も巻き込んで、利用者が広がっていることも踏まえると、電子書籍の市場がどのくらい増えているのか? という点も気になります。

 

2018年に3000億円を突破し、2023年には4330億円になる予測です。これは予想よりも早いペースです(インプレス総合研究所による)。一方、紙の書籍市場はどうなっているかというと、2018年で1兆2921億円(「出版月報」2019年1月号より)。一見すると大きい数字に見えますが、14年連続のマイナスで、20年前の約半分です。

 

紙の下落と電子の上昇で、ゆくゆくは世のなかの本の1/3くらいは、電子の売上になってくるだろうと言われています。僕たちも、電子書籍の売上が増えているのは感じていますし、もっと伸びていくだろうと予想しています。

 

後編に続く

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