『フィメール・コンプレックス』多屋澄礼×峯田和伸(銀杏BOYZ)トークショー@下北沢B&B

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4月26日(日)、多屋澄礼による『フィメール・コンプレックス (彼女が音楽を選んだ理由)』(DO BOOKS)の刊行記念トークショーが下北沢B&Bで開催され、多屋とゲストの峯田和伸が登場した。

 

多屋澄礼(たや すみれ)

インディ・ポップを軸にDIYな精神を掲げたDJグループ、Twee Grrrls Clubのリーダーであり、レーベル&ショップ、VioletAndClaireのオーナーとして、現在は拠点を東京から京都に移し女性作家や海外の雑貨などをセレクトしている。リトルプレスの制作やファッションブランドのイラスト、ライター、翻訳家として雑誌や本などで執筆も手がける。

 

峯田和伸(みねた かずのぶ)

1996年にパンクバンドGOING STEADYを結成、音楽活動を開始する。現在は銀杏BOYZのギターボーカルとして活動しているのみならず、映画『アイデン&ティティ』『色即ぜねれいしょん』を筆頭とした映画にも出演し、俳優としても幅広く活動を行っている。

 

今回、刊行された『フィメール・コンプレックス』は、自分らしく生きた女性ミュージシャンたちの18の物語を通じ、ステキな人生の送り方を学べる本だ。

 

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多屋はこれまでにも「女子による、女子のための」をテーマにした著作を多数手がけている。彼女自身も、フランス人形のように整った顔立ちにこなれたファッションで、「ガーリー」を文字通り体現しているかのような出で立ちである。

 

多屋本人のリクエストによって実現したという、峯田を招いてのトークショー。本棚に囲まれた中に50席ほどの椅子が用意された会場は満席で、立ち見客もちらほらという大盛況っぷりであった。

 

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初対面だという二人は少々緊張気味。また、観客もほとんどが若くてファッションセンスのいい女性ばかりであったためか、峯田は少々ドギマギしていた印象であった。

 

そんなガーリー旋風が吹き荒れる中、トークは必然的に「女性らしさ」について及んでいった。

 

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峯田は、「もしも自分が女の子だったら……」という切り口で語り始める。

 

「もしも自分が女だったら、本気で付き合いたい、この人のために全てを捧げたいってずっと前から思ってる人が一人だけいるんですよ。それは、お笑い芸人の、ダンディ坂野さんなんですけど……」という告白に、「ええーーー!!」とざわつく観客。

 

このやりとりを皮切りに、会場全体の肩の力が抜けて、終始笑いの絶えないリラックスしたムードとなった。

 

続いて、男女の表現手法の違いについては、

 

峯田「女の表現はおっかない、ダイダラボッチみたいですよ。男は照れ隠しでオブラートに包んだ物言いをするけど、女子はぜんぶ赤裸裸に言うじゃないですか」

 

多屋「自分も書いてて思いましたね、女子ってこわいなって。でも、私は男子の照れ隠しのオブラートが嫌いなんですよね、そんなにかっこつけないで欲しいなって思います」

 

また、話題が多屋のレコード収集について発展すると、彼女のあまりのオタクっぷりに思わず峯田が「こむずかしい女だなあ」とツッコミを入れる微笑ましい場面も。

 

多屋「そうじゃなきゃ本なんて書かないですよ(笑)」

峯田「なんだか、こうしていると、男としゃべってるみたい(笑)」

多屋「そうですね、この本もどちらかというと男子目線で書いてました。元々私の中にはおじさんがいて、そのおじさんが書いてるみたいな感じなんですよ」

 

当初は少し遠慮がちな二人だったが、時間を経るにつれてどんどん和やかなムードになっていった。

 

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多屋と峯田は、音楽のみならず、その活動方針がインディペンデントであるということも共通している。楽曲制作以外にデザインなどでも才能を発揮していて、外部から口を出されることが苦手であることが逆に功を成したという一面を兼ねそろえている。

 

「コントロールフリーク(自分の周囲をコントロールしたい人のこと)なんですよね。会社で働けない人間なので」と、多屋は語る。

 

終盤の観客からの質問コーナーでも、「今の仕事をしていなかったらどんな仕事をしていたか?」という問いに対して、二人とも「家業を継いでいたと思う」と、またしても共通の回答を示していた。

 

最後に多屋は、「とにかく、この本を読んで、気になったミュージシャンがいればyoutubeとかで音源を聴いてくれればそれでいいんです。音を知っているのとそうじゃないのとで、伝わり方も全然違うと思うので」と語った。

 

性別こそ違えど、多くの共通点を持つ“インディペンデント”な2人。そのトークは非常にかみ合い、集まった観客たちも一様に満足そうだった(取材&文 マナ・コノ)。

 

<VioletAndClaire>

http://www.violetandclaire.com

 

<銀杏BOYZ>

http://www.hatsukoi.biz/profile.html

 

<下北沢B&B>

http://bookandbeer.com